ユタニタユタニ

沼より海

宝塚月組「1789 -バスティーユの恋人たち-」を見た

この記事、2015/6/28に最終更新をしてから全然続きが書けなくて、すでに公演も終わったようですっかり機を逸した感はあるのですが、自分の記録用に残しておきます。

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宝塚を観に行きました。

月組「1789 -バスティーユの恋人たち-」2015年6月25日夜公演です。

 

宝塚は子供のころにも一度行ったことがあるのですが、そのときは特にはまらないどころか、前半だけでかなり飽きてしまっていた記憶があります。

大人になるにつれ、これだけ大規模な興行が継続して成功している面などに興味を持ち、テレビの特集などを見るようになりました。しかし、子供の時の経験から、なかなか実際に観に行くまでにはいたりませんでした。

しかし去年、小池修一郎さんが演出したミュージカル「オーシャンズ11」を観て、元は宝塚で上演されたことを知り、もうあのころの宝塚とは違うのかも、と思い始めました。

 さらに、安井くんも何回か観劇したことがあるというインタビュー*1を読み、(安井くんが目指しているもののヒントは宝塚……?)という興味を抱いていました。

そして今年は「エリザベート」を観に行く予定なのですが、それもオリジナルは宝塚。そして演出は小池さん。

これはもう、宝塚に小池さんの作品を観に行くしかなくない? と思って公式サイトを開いた途端、小池さんが手掛けた「1789」東京公演の一般発売が間近という情報が目に飛び込み、これは導かれたな、と覚悟を決めました。

 

チケットの入手方法は色々あるのですが、発売日当日から席を選んで購入できる「宝塚歌劇オンラインチケット」を利用しました。しかし結論から言うと、座席を選ぶ余裕なんてありませんでした……。

特にお目当ての出演者がいるわけではないので、いちばん安いB席3,500円を購入しました。

 

そして迎えた観劇当日。

後方の席のクセに双眼鏡を忘れるという失態を犯すもレンタルはしませんでした。

 

入場するとすぐグッズショップがあります。

いかにも宝塚という写真や書籍などのほか、観光スポットにありそうな箱入りのお菓子なども売っています。

とりあえず一周するも煌びやかさにクラクラして、公演パンフレットのみを買いました。

「東京公演の」と確認されたのですが、中に大阪公演の舞台写真が掲載されていたので、大阪公演版は内容が違うのでしょうね(そういえばオーシャンズのパンフレットも稽古写真版、舞台写真版、大阪公演版と三種類あった)。

このパンフレットが素晴らしい。出演者の写真はもちろん、劇中歌の歌詞や場面ごとの出演者の一覧まで載っています。それに前述の舞台写真がたっぷり。この充実した内容で1,000円て! 聞いたかジャニーズ!

ちなみに、今回のパンフレットや宣伝写真はレスリー・キー氏が撮影しています。まったく知りませんでしたが、キー氏は宝塚の写真を結構撮っているようですね。この写真のクールな雰囲気も、宝塚に対して抱いていた苦手意識を取り払うのに一役買ってくれました。

 

劇場も素晴らしかったです。関係者の出入り口の扉もディテールが凝っていて、雰囲気を損なわないようになっている。ディズニーリゾート内の建造物のようでした。

 

いよいよ開演です。

 

内容は、フランスで上演された舞台の翻訳もので、フランス革命前後のパリを舞台に、一人の農家の息子が革命の波に巻き込まれていく様を描いていくというもの。

フランス版はスペクタキュルと呼ばれるもので、大衆向けの娯楽作品という位置づけらしい。

(今、動画サイトで映像を見ているのですが、確かにとっつきやすい音楽に何でもあり感のある演出で、これを見ると宝塚版はかなり洗練されていると感じます……)

 

ストーリーはまあ色々ツッコミどころはありますが、普段もっとすごいのを観ているのであまり気になりませんでした(ジャニオタでよかった)。

衣装も素晴らしかったです。

舞台装置がポンポン転換していくのが忙しないなあと感じました。

特に印象に残ったのは、革命に参加する市民の群舞の壮大さ。二階席から観たからこそ、余計に感じたのかもしれません。コーラスも力強かったです。

音楽はロックっぽいのですが、演奏がシンセサイザー? スーパーの店内放送みたいな軽い音が気になりました。

 

マリー・アントワネットが最初に歌う曲はフレンチ・ポップっぽいのですが、可愛らしくて素敵でした。

マリー・アントワネットルイ16世は主人公から見れば敵役なのですが、なぜかあまり悪い人間には見えませんでした。また、二人が革命によってどうなったかは世界史に疎い私でも知っていますが、その描き方もよかったです。

 

エンディングというか、エピローグ? も、俯瞰で観たからこそ堪能できたのではないでしょうか。

宝塚というとはっきりとした序列があって、「この人がトップですよ!」というわかりやすい演出が多いというイメージでしたが、この最後のシーンはそれをあえてとっぱらった、まさに「自由・平等・友愛」って感じがしました。

 

続いて、ジャニーズでいうところのショータイムのようなものが。

そうそうラインダンス! そして大階段!

これぞ宝塚というプロトタイプが出てくると、それはそれで嬉しいものですし、多くの宝塚ファンの方がブログなどで言及している通り、「1789」は宝塚っぽくなかったのだなあと感じました。

 

黒い衣装に身を包んだ男役が大階段にそれぞれ立ったり座ったりの姿勢でずらっと登場した瞬間、(キャーッ! かっこいいいいいいいい!!!!!!)という、それまで感じなかった感情が一気に溢れてきました。

「台風n Dreamer」の「Be Cool」とか、「Endless SHOCK」とか、タキシードとかそれっぽい衣装の男性の群舞が無性に好きなんですよ! こういうのばっかり観ていたい!

 

ほぼ初めての宝塚観劇、真っ先に抱いた感想は、

 

“お値段以上B席”

 

3,500円でこんなに楽しい時間を過ごせるなんて! これはくせになるよ!

後ろの席であえて双眼鏡も持たずに見たというのも関係していると思いますが。

これで誰か特定の好きな人ができてしまうと、深い沼に落ちていくことになるんでしょうね……。

 

これからも、作品で気になるものがあったら観に行こうと思いました。

現在発表されているラインナップで言うと、また月組の「舞音-MANON-」「GOLDEN JAZZ」(東京公演は2016年1月~)ですかね。ジャズ好きなので。

そして! 雪組るろうに剣心明治剣客浪漫譚-」(東京公演は2016年4月~)! 演出が小池さん!

しかし私は原作も読んだことないし、アニメも見たことないし、実写映画も観てないし、周囲と全然テンションが違うので乗り切れないんじゃないかという心配も。

それに、時代劇だと思っていたのだけど、明治時代の話なの?(このレベルの知識)

和物ではないんですかね? 宝塚の和物って素人には敷居高いよな……。一応バレエ経験者なので西洋のダンスの見方はわかるのですが、日舞ってまったくわからないんですよね。

映画の予告などを見たイメージだとワンオクの印象しかないのですが……。

 

*1:「ミュージカル」2014年5・6号