【ネタバレ】「ABC座2016 株式会社応援屋!! OH&YEAH!!」 2016/10/9夜 感想

簡単に感想を。

 

OP。高校野球のユニフォームを着たJr.がずらっと出てくるのですが、高校野球の背番号はベンチ入りできる人数分(通常18人)しかないはず。やたら大きい番号の人がいるのはなぜ。高校野球を語るとき背番号がもらえるかどうかだけでドラマができるくらい重要なことなのに。これはちゃんとしてほしかった。

 

ジョー高校野球にハマったきっかけが、子供のときに甲子園に連れて行ってもらったからでしたっけ? それだけ? 私が聞き逃しただけ? それだけで就職もせず人生棒に振るとは思えない。それに、そこまでして高校野球を追っかけていたのに、応援屋に行った途端就職決めちゃうって結局そんなものだったの? ていう。社長の娘が高校野球好きということとリンクしているのでしょうが、別にそれもなくても問題ないし、ほとんど必要性を感じないキャラクターでした。

 

修也は“毒舌予備校講師”で、いしけんに「人に教える能力が応援屋に役に立つ」みたいなことを言われていたと思うのですが、何か役に立った? それに、毒舌で職を失いはしたものの、それ以降は特に毒舌感もなかった気がする。途中、いしけんがインタビューでデジタルボーイズをこき下ろす、というくだりがあったのですが、それがデジタルボーイズを挑発するためにいしけんが修也に書かせた台本だった、とかだったら、彼のキャラが活かされたのかなあと思いました。

 

物語の中心になるのが応援屋の社長とその元妻の復縁と、桂馬と将棋ロボットの戦いなのですが、前者要らない……。過去の回想セリフばっかりでテンポが停滞するし、A.B.C-Zの舞台なんだからこの二人にスポットを当てる時間があるなら、前出の二人のキャラクターや背景をしっかり描いてほしかった。

 

ここまで文句ばっかりですけど、総じて結構おもしろかったです。ミュージカルらしく歌やダンスがふんだんだし、将棋ロボット製作のドキュメンタリーを見たことがあるので、(よくぞこれをミュージカルにしたな!)とかなりワクワクしました。対局中スクリーンにニコ生みたいにコメントが出るのも、実際に対局をニコ生で中継したのを踏まえていて、おおって感じでした。

駒に見立てた出演者が刀で戦うという演出で対局を表現したのもすごくよかった! 背中に駒の名前が書いてあったのですが、ローラースケート(宮近はローラーブレード。あの夏の覇……)を履いていた数人は香車*1だったと聞き、駒名をもっとはっきりと見せてそれぞれの個性を紹介してくれてもよかったのでは、と思いました。客層的に将棋の駒の動きを知らない人も多そうだし。そういうところに時間割いてくれよ。

 

最後に出てくる馬*2がムーンウォークではけていったのですが、毎回じゃないみたいですね。あれは些細なことだけどジャニーズの舞台ならではでよかった。

 

あとねえ、今いちばん忙しい男・森田が痩せ細りすぎてて心配になりました。はっしーのママに怒ってもらわなきゃ……。

*1:前方へだけ真直ぐに幾間でも進むことができるが、後退することはできない(広辞苑

*2:歌舞伎で出てくるような二人の人が足になっているの